30歳になる前、子宮内膜症の経過観察で婦人科に行ったら、チョコレート嚢胞の写り具合を見た医師に、「チョコレート嚢胞がガン化しているかもしれない・・・。」と言われました。
(え?私がガンになるなんて・・・)
子宮内膜症がガン化する恐れのあるものだとは知っていましたが、数年かけてチョコレート嚢胞は小さくなっていましたし、腹痛などの症状もほぼなくなっていたので、そんなことを言われるとは思ってもいませんでした。
1週間後にCTを撮って詳しく調べることになりました。
ガン化の可能性があると言われた時の私のショックはすさまじく、結果がはっきりするまでは毎日悶々としていて、「何かしなければ・・・!」と切に思いました。
そこで始めたのが、運動習慣でした。
最初は「ガンかもしれない。何かしないとやばい!」と切羽詰まって運動を始めましたが、続けていくうちに慣れ、身体を動かすことが習慣になっていきました。
結果的に、ガン化していないとわかりほっとしたのですが、運動習慣は妊娠するまで続けました。
運動はあらゆる生活習慣の予防になり、子宮内膜症のある人にとっても有効です。
この記事では、私が個人的に取り組んできた運動習慣をお伝えします。
ジョギングに目覚める
それまでの私の運動習慣は、週に1回夫と公園でバドミントン、フリスビー、縄跳びをやるぐらいでした。
自分ではまだ動いているつもりでしたが、CTの結果が出るまでは「ガン細胞に打ち勝たなくては・・・!」と意気込んでいたので、もっと習慣的に運動しようと思いました。
そこで始めたのがジョギングです。
運動靴と舗装された道さえあればどこでも手軽に行えます。
難しい技術もいりません。
もともとランニングが趣味であった夫と一緒に始めました。
運動をするときに、誰かと一緒に行うのは心強いですね。1人よりも続けやすくなります。
近所に緑道があったので、そこを往復するのが日課になりました。
夜に週3回程走っていました。
当初走ること自体にあまり魅力を感じていなかった私は、最初は7分という超短いタイムから始めました。
それでも、終わった後には達成感があったものです。
全くジョギング経験がないところから始めたのですから。ジョギングを始めたという事実だけで十分素晴らしいのです。
8分、9分と1分ずつ走るタイムを伸ばしていき、最大で20分強走れるようになりました。
夫がいるときは一緒に行っていましたが、夫が仕事で帰りが遅いときなどは、1人でも走りました。
ジョギングが習慣づいて、走らないと気持ち悪いような感覚になっていたんですね。
体調不良になったり、ケガをしたりして走れないときもありましたが、体調やケガが治った後は無理のないペースでまた再開しました。
疲れていてコンディションがイマイチだなと思うときは、12~13分ぐらい走ってよしとしました。
私のジョギングの経緯を読んで、「なんだ、大したことしてないじゃないか。」と思った人もいるのではないのでしょうか。
だからこそ、妊娠するまで数年間ジョギングを続けられたのだと思います。
これぐらいのゆるい心持ちの方が、気長に続けられます。
「定期的に運動している」時点で「運動していない」状態より明らかに良いので、その時の私にとって100点満点の実践をしていたわけです。
ジョギングの効果、感想
ジョギングを始めたら良い効果がたくさんありました。
体力が付いた
運動をしていて当然の変化でしょう。
どんどん長い距離、長い分数を走れるようになりましたし、「昔は10分ぐらい走ったらへばっていたのに、今は15分走ってもきつくないぞ。」というように自分の成長を実感できました。
妊娠する前は、よく東京の高尾山に登っていたのですが、そこでのハイキングも以前よりだいぶ楽になりました。
ジョギングを始める前は、登頂するのに途中までケーブルカーを使い、下山するときも中腹からリフトに乗って・・・というように、半分ぐらい歩いていませんでした(笑)
ジョギングをして体力が付いたので、ちゃんと下から山頂まで自分の足で登れるようになりました。
登るコースも、超初心者向けのものから初心者にはきついと感じられるものまで、いろいろなコースを登れるようになり、楽しかったです。
ちなみに、下山のリフトはアトラクションみたいで楽しかったので、ずっと使っていました(笑)
日常生活も楽に
体力の変化は、日常生活にも現れました。
以前の私は、お出かけしてしばらく歩いていると、すぐに疲れてしまい、頻繁にカフェに入っていました。
ジョギングを始めてから、長い距離を歩くのが平気になりました。
これは行動の幅も広がりますし、カフェにかけていたお金や時間も節約できます。
身軽になった気分で、美術館や博物館を楽しんだり、街を散歩したりできました。
また、私の仕事は対人で、結構体力を使うのですが、ジョギングを始めてから疲れにくくなり、仕事がしやすくなりました。
気分が良い
ジョギングを終えた後は、心地よい疲れと共に爽快感があります。
実際に運動には、ストレスを低下させる働きがあります。
「自分は定期的にジョギングをしていてえらい!すごい!」と思えることで、自信にもつながりました。
ジョギング以外にも、自分はいろいろできるんじゃないかと思えるようになりました。
メンタルにも良い影響があったのですね。
妊娠中にも良い影響
妊娠中は初期のつわり、中期の貧血、後期の腰痛など、それなりにマイナートラブルがありました。
お腹の子の成長に私の身体中にあるものが使われるので、いつもより眠く、疲れやすくなりました。
しかし、運動習慣があり体力の底上げができていたので、仕事は最後までフルタイムで続けられました(激しく身体を使う業務は避けてもらうなど、仕事内容には配慮してもらいました)。
臨月までわりと身軽に動き回り、産休中には家中の物を断捨離したり、掃除をしたり、精力的に動いていました。
妊娠後期に、1人で片道1~2時間の景勝地へ日帰り旅行に行き、温泉を楽しむこともありました。
妊娠9か月、10か月とどんどんお腹が大きく重くなっていく時期でも、家で大人しくしているということはなく、家事全般を行って買い物も毎日行っていました。
つまり、ありがたいことに身軽に元気に妊娠期を過ごせたのです。
おかげで、妊娠中の思い出もたくさんできました。
妊娠中は全く運動をしていなかったというわけではなく、近所を散歩したり、家でストレッチしたりして身体を動かしていました。
安産のためには妊婦はよく動いた方がいいと言われますが、私はそれを苦にならずできました。
これも数年間ジョギングを続けて基礎体力を高めていたからでしょう。
まとめ
運動と心身の健康効果はあらゆる場面で認められ、子宮内膜症などの婦人科系疾患にも効果があると言われています。
私自身、ジョギングを習慣的に行うようになり、心身が整ってそれ以前より心地よく毎日を過ごせるようになりました。チョコレート嚢胞が更に小さくなり、生理が以前より軽くなりました。
まだ運動習慣がない人は、ストレッチでもラジオ体操でもいいので、自分のできる範囲で楽しみながら身体を動かしてみてはいかがでしょうか。
健やかに自分らしく過ごせる人が増えるといいな、と願っています。


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