30歳頃の私は、妊活を開始して2年、なかなか成果が出ずどうにかしなきゃと思っていました。
食事療法や鍼治療、運動などの効果で、以前より体調が良くなり、子宮内膜症の症状も大分落ち着いていたにも関わらず、「もっと良くならねば・・・!」と”健康を頑張って”いました。
慢性的な肩こり、子供の頃から続いているアレルギー症状(断薬や脱保湿などで少しずつ良くなっていったのですが)、そして子宮内膜症と不妊。
自分の身体の良くない部分にばかり目を向け、いろいろな健康情報を集めていました。
今思えば、このようなストイックな姿勢は、無意識に自分の身体に「なんてだめな身体なんだ。」というメッセージを送ってしまいます。それは真の健やかさとは言えないでしょう。
ありもしない完璧を求めて、足りない部分にばかり目を向けるのは疲れますよね。
そんな健康情報を求めていた時、栄養療法と朝食断食という、2つの健康法に出会いました。
どちらも効く人には効く、実践している人も多い健康法です。
しかし、これがどちらも私にはイマイチでした。
今回の記事では、栄養療法の内容と、なぜ効果がなかったのか考えられる理由をお伝えします。
栄養療法を始めようと思ったきっかけ
様々な健康情報にアンテナを張っていた中で、食生活の改善を中心に成果を上げている精神科医の書籍が目に入りました。
いわく、完治が難しい精神疾患分野で、8割の人の症状が良くなっていると。
精神面だけでなくアレルギー症状も良くなるらしい。
そしてそのような状態にするには、身体に悪いものを取り除き、必要な栄養を摂取すればいいというような内容でした。
当時の私は、自分の根本的なアレルギー体質を改善することが、子宮内膜症の完治や妊娠につながるのではと考えていました。
実は以前、統合医療を実践している病院で、お腹の中を詳しく調べてもらったことがありました。結果言われたことは、「エネルギーを作るシステムがうまく働いていない。」「腸内の悪玉菌が多い。」「お腹の中に悪いカビがいる。」「亜鉛、鉄分など、必要な栄養素が身体の中に十分にない。」というようなこと。このような状態が、アレルギー症状やいろいろな不調につながっているそうです。どこから改善していったらよいやら・・・と医師も頭を悩ませていました。
この指摘を受けて、自分の体調が整わなければ、生殖器系を治したり次の世代を育てたりする余裕は、私の身体には生まれないのではと思っていたのです(今思えば、アレルギー症状があっても妊娠できますし、そんなことはないと思うのですが・・・)。
食生活をよりよいものにして、アレルギー体質が治るならと思い、その本の内容を実践してみることにしました。
具体的な実践内容
その書籍には、摂取すべきではない食べ物が挙げられていました。以下のものです。
- コーヒーなどのカフェイン
- アルコール類
- 砂糖
- 牛乳、乳製品
- 小麦粉
- 食品添加物や農薬
この辺りは、私は普段から摂っていなかったので、納得しながら普段通りの食生活をしました。
逆に、その医師が勧めている食事は以下のようなものでした。
- 無農薬の野菜
- 天然の魚介類
- 抗生物質を使用していない肉類
この医師は、栄養をしっかり摂るためにタンパク質の積極的な摂取を勧めていました。
また、ご飯などの炭水化物は糖質が多いからと避けているそうです。
そして健康増進のため、複数種類のサプリメントを常時飲んでいました。
私も書籍の内容にならい、玄米の量を減らして肉や魚の量を増やしてみました。
そして、自分には栄養が足りていないから不調が出るのだという不安から、大量のサプリメントに手を出しました。
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、亜鉛、鉄分、プロバイオティクス・・・。
実にたくさんのサプリメントに頼りました。
添加物のない良質なサプリメントがよかったので、そういうものを厳選していくと価格も高くつきました。
1ヶ月に1~2万以上は使っていましたね。
効果
まず、玄米の量を減らして肉・魚の量を増やしたことですが、あまり健康上の効果は感じられませんでした。
玄米は食物繊維が豊富に含まれており、解毒作用があります。
その玄米を減らして、消化に負担のかかる肉・魚をたくさん食べると、胃腸が重たく感じます。
タンパク質をたくさん摂ったからといって、健康になったという実感は湧かなかったですね。
炭水化物を減らし動物性食品や野菜中心の生活にして健康に過ごしている人もいると思いますが、その人たちは他の毒度を身体に入れていない、ストレスが少なくメンタルが安定しているなど、他の良い生活習慣も絡んでくるのではと思います。
日本人の腸は穀物を中心に消化・吸収するようできていて、動物性食品を食べ過ぎると負担がかかってしまうらしく、あまり多くの人に効果がある方法ではないのかもしれません。
サプリメントの方は、半年以上摂り続けたのですが、はっきりした変化は感じられませんでした。
身体の中の栄養素が足りていないと言われ、その足りない分をサプリメントで補おうとしたのですが、私の身体はサプリメントの栄養をうまく活用できなかったようです。
どうやら、サプリメントを摂ってすぐに栄養が満たされるという状態ではなく、栄養を吸収できるような身体のシステムを整える方が合っていたのかもしれません。
体質や腸内環境などは1人1人違いますし、不調の原因は栄養不足ではなく他の部分にあるかもしれず、効果は人によるということですね。
また、津川友介さんの書かれた『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』には、
- ベーコンやハムなどの加工肉、羊や豚などの赤肉は身体に悪い
- サプリメントより、食物まるごとを摂取した方が良い
ということが書かれていました。
この書籍の内容は、世界中の信頼できるデータからのみ導き出された食事法を伝えています。
自分の体感と、この書籍の内容から、サプリメントをやめ、無理に動物性食品を摂ることもやめ、普通の量の玄米を食べるように戻しました。
まとめ
中毒性や毒性が指摘されるカフェイン、アルコール、砂糖、小麦粉、乳製品、農薬、食品添加物を控えるのは健康に良いと思います。
ただ、糖質を控えて栄養を摂りたいからと、炭水化物(特に玄米や雑穀米などの未精製穀物)を控えて動物性食品を多く摂るのは、適さない人もいるでしょう。
サプリメントは人によっては効果があると思いますが、効かない人には効かず、それよりも食物をまるごと摂取する方が栄養を摂れます。
自分の身体にとって合う健康法かどうかは、自分の身体の調子に耳をすませ、自主的に判断するのがいいでしょう。
世の中にはいろいろな健康法があって、全てが自分の身体に合うわけではないんだなと学んだ実践になりました。


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