30歳を過ぎた頃の私は、アレルギー体質を治そうと必死になっていました。
アレルギーが出ないような健康体になれば、生活習慣病である子宮内膜症も自然と治っていくだろうと考えていました。
自分の体質を改善して、健康体にならないと妊娠する余裕もないだろうとも思っていました。
そんなことはないし、完璧な健康体しか認めない考えは辛いものですが、当時の私は「アレルギー体質をどうにかしたい!」と必死でした。
物心ついた時からアトピーで、小学校2年生から花粉症という重度のアレルギー体質でした。
アトピーを治したい一心でたどり着いたのが、「朝食断食」という方法です。
朝食断食及び厳格な食事療法で、アトピーを数か月で治した方のブログを見つけたのがきっかけです。
興味をもった私は、朝食断食に関する書籍も読みました。
朝食断食にはアンチエイジングや免疫力アップ等様々なメリットがあり、健康効果が認められると書かれていました。
アレルギーにも効くそうです。
そんなにたくさん良いことがあるなら・・・と思い、大いに期待をしながら朝食断食を試してみることにしました。
ただ、残念ながら、良い効果もあった半面、生理が止まってしまって妊娠どころではなくなってしまったので、私には合わなかったようです。
今回は、私が実践した朝食断食の方法と、その効果(良い面・悪い面)をお伝えします。
私が実践した朝食断食の方法
それまでの私の食生活
私はもともと食べるのが大好きで、人よりも多く食べる方でした。
食事のバランスは、朝ご飯を多めに食べ、昼ご飯は普通の量、夜は少なめにするというスタイルを意識していました。
昔読んだ東洋医学の本に、そういう食べ方をすると身体に負担がなく痩せると書いてあったからです。
当時の私は、身長155cmに対して体重は45kgほど。
玄米菜食中心でしたし、おそらく体質的にあまり太らないタイプなのではと思います(栄養の吸収が悪いという見方もできますが・・・)。
ただ、朝食断食の本に体重が重い人は痩せ、痩せている人は適正体重になると書かれていたので、気にせず朝食断食を始めることにしました。
最初はジュースから だんだんとボリュームを減らす
いきなり何も食事を摂らないのはきついので、ジューサーを購入して野菜や果物のジュースを朝ご飯にすることにしました。
りんごと人参のジュース、バナナと小松菜と豆乳のジュースなど、いろいろな組み合わせで楽しんで作っていました。
ジュースは美味しく、これで健康になると思うと心も爽快でした。
その後、慣れてきたら少しずつジュースの量を減らしていき、最終的にはレモン果汁やざくろ酢などを混ぜた豆乳や炭酸水を飲んでいたように思います。
昼食と夕食の内容
当然ですが、猛烈にお腹が空きました。
朝食断食を始めた頃は、ケガをして自宅療養をしている時期で、食事の時間も自由にできました。
慣れない朝食抜きという生活がなかなかに強烈で、11時前に我慢ができなくなってお昼を食べ、16時台に夕飯を食べていました。
食事内容も、アトピーを治すためにかなり質素な内容でした。
まず食事の最初に生野菜を大量に食べ、おかずも野菜中心、主食は少なめ。肉は厳禁。
アルコール、砂糖、小麦製品、乳製品、卵も避けました。
また、以前私は遅延型アレルギー検査(一般的なアレルギーとは違い数時間~数日経ってからアレルギー症状を誘発すると考えられるものを調べる検査)というものを受けていて、そこで数値の高かったジャガイモ、トウモロコシ、えんどう豆、豆苗等も避けていました。
当時食べていたものはかなり限定され、エネルギーはかなり低めな内容でした。
変化
アトピーの症状が良くなった
身体に入れるものの量を減らし、胃腸の負担を軽減したからでしょう。
アトピーの肌荒れが消えていきました。
身体の負担となるものを全て取り除き、野菜や果物など消化にいいもの中心に食べていたおかげだと思います。
この変化は嬉しかったですね。
一日中頭がクリアに過ごせるようになった
自宅療養の後、今まで通りフルタイムの仕事に復帰しました。
身体も頭も使う、わりと緊張感のある仕事をしていたのですが、午前中はよく目も覚め、さくさくと動けました。
午後になっても疲れやだるさに襲われることがなくなり、頭もよく働いていました。
やはり、「食べ過ぎる」ということは人間にとって負担だったんだな、と思いました。
頭だけでなく、身体も軽く感じ、身体の中に流れている血がきれいになったような気がしました。
もしかしたら、エネルギー不足の危機感を身体が感じ、緊張感を保って頭が冴えていたのかもしれませんが、はっきりとした理由はわかりません。
体重が減り、生理が止まった
朝食断食を始めて数か月、体重はみるみる減っていきました。
3か月で5kg程減り、155cmでぎりぎり40kgを保っていました。
もともと太っていなかったのに、急激に痩せたものですから、周りは心配していました。
心なしか、以前より身体に力も入りづらく感じました。
でも私は、アトピーの症状が減って頭もクリアになって健康になっているし、そのうち体重もちょうどよくなるだろうと楽観的に考えていました。
しかし、朝食断食を続けても体重は戻ることがないまま、ついには生理が止まってしまったのです。
朝食断食をやめる
アレルギー体質だけでなく、子宮内膜症や不妊症をどうにかしたくて朝食断食を始めたのに、生理が止まってしまっては元も子もありません。
体重が減りすぎると、身体は次の世代を作っている場合ではないと判断し、生理を止めてしまうそうです。
身体に負荷がかかっているときに被害を被りやすいのが生殖器系です。
次の世代を育てることよりも、本人の生命の存続の方が大事だからです。
さすがに私もこの現実を取り入れ、食事内容を見直すことにしました。
段階的に食事のボリュームを増やす
生理が止まってしまった当初も、私には朝食断食信仰が根付いていました。
今までずっと悩みの種だったアトピーが良くなっていたからです。
なので、食事改善の際も、すぐに元通りにはしませんでした。
朝はほとんど食べていなかったのを、再び野菜や果物のジュースを作って飲むことにしました。
昼ご飯や夜ご飯の内容も徐々にストイックさをゆるめ、野菜だけでなく豆腐製品や魚などタンパク質の摂取も増やしました。
玄米もお茶碗1杯ぐらい食べるようにしました。
そんな感じの食生活を続けていると3ヶ月で2kg増え、体重は42kgになりました。まだ生理は戻りません。
この頃は4月だったのですが、職場の環境が少し変わり、今までより体力が必要な場面が出てきました。
ところが、体重が減っているのでうまく力が入りません。
これを機に、ジュースなどの水分だけだった朝食をやめ、固形物も摂るようにしました。
まだ、朝は消化器に負担をかけてはいけないという思いが根強かったので、果物やサラダなど、消化に良いものを食べていました。
その生活を2か月ほど続けて、体重は1~2kg増えたでしょうか。まだ、朝食断食前の体重には戻っていませんでした。
しかし、妊活にはしっかりご飯を食べて適正体重でいるのがよいというのを聞き、年齢的にも本腰を入れて妊活に取り組もうと思った私は、ついに朝食を制限するのをやめ、今まで通りしっかり食べることにしました。
朝食だけでなく、昼食や夕食の内容も更にゆるめ、しっかり食べるようにしました。
お肉も解禁。食べるのは鶏肉中心にしましたが。
豆腐製品や魚もより意識して食べるようにしました。
たまには揚げ物やお寿司などのボリュームのあるものも楽しみました。
その後の経過
食事を元通りにしたらあっという間に体重は戻り、むしろ、以前よりしっかり食べるようになったので、最終的に51kgにまで増えました。適正体重です。
体重が戻り始めた頃から婦人科に通い、排卵誘発剤を使って生理を戻すことができました。ほっとしましたね。
アトピーはどうなったかというと、食事制限をゆるめたことで再び症状が出るようになりました。
でも、長い目で見れば健康的な生活のおかげで、薬なしでもなんとか過ごせるようになり、朝食断食以前よりひどいわけではなかったので、とりあえずよしとしました。
体重が51kgまで増えた後は、体外授精でスムーズに妊娠することができ、万々歳です。痩せたままでは1回の採卵・移植でうまくいかなかったかもしれません。
まとめ
朝食断食にはメリットが多い反面、デメリットがある場合もあります。
痩せている人は朝食断食をすると危険です。
おそらく私は、栄養を吸収してエネルギーを作りだすのが元々下手な身体なので、痩せている状態で朝食断食をしたら栄養不足になってしまったのでしょう。
子供や妊娠している人、病気療養中の人なども向かないそうです。
朝食断食をする場合には、自分の体質に合っているか、メリットが期待できそうか考えてから始めるのがいいかもしれませんね。


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